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東京在住、石油会社に勤めているエンジニアのとしです。海外勤務、英語、育児、資産運用など、日々の生活を豊かにする情報を発信していきます。

石油開発って何?

石油開発って何でしょう?

日本には石油資源があまりないので、日本ではそこまでメジャーな業種ではないですね。

なので、石油開発では何が行われているのか、よく知っている人は少ないのではないでしょうか。

石油開発って一体何をすることなのか、説明していきましょう。

石油開発のプロセス

ざっくり言うと、石油開発のプロセスは以下の5つに分けることができます。

①鉱区獲得/資産買収

②探鉱

③開発

④生産

⑤廃山   [ad#co-1]

①鉱区獲得/資産買収

まず、石油・天然ガスが地下に存在しているとされる鉱区を獲得するところから始まります。

鉱区獲得には以下の方法があります。

✔入札:国が鉱区を国際的に開放して入札を行い、事業者を決める。

✔相対交渉:入札ではなく、石油開発会社が直接その国の国営石油会社と交渉して、事業者を決める。

✔資産買収:鉱区を既に持っている石油開発会社と交渉し、その鉱区の権益を買収する。

また、これらによって鉱区を獲得する前に、その鉱区に関する様々なデータを確認・分析し、どの鉱区が最も有望か判断した上で、入札/交渉に臨む必要があります。

ちなみに、資産買収の場合、既に油田、ガス田から石油・天然ガスを生産している鉱区の権益を買収することもあります。

その場合は、②探鉱、③開発の段階を踏まずに④生産へと進むこととなります。

②探鉱

鉱区を獲得した後は、探鉱作業を行う必要があります。

探鉱作業とは、その鉱区内のどのあたりに石油・天然ガスが存在しているかを探す作業のことです。

基本的には、石油・天然ガスは砂岩や炭酸塩岩といった比較的多孔質な岩石による地層中に存在していますので、その岩石がどこに広がっているかを推定します。

また、その岩石の中でも地層の高まりに存在していることが多いため、その鉱区内のどのあたりの地下深くに地層の高まりがあるかを推定します。

多孔質岩石地層の広がり、地層の高まりを推定することで、もっとも有望と推定される構造を決定し、その構造へと井戸(試掘井)を掘削します。

試掘井の結果石油・天然ガスが発見できれば、引き続き調査、井戸(評価井)の掘削を行い、その発見された石油・天然ガスが商業的であるのか(儲かるのか)を見極めていくこととなります。

ちなみに、試掘井で石油・天然ガスを発見できる確率は10本中1本程度と言われています。

さらに開発段階に進めるほどの大量の石油天然ガスを発見する確率は100本に1本程度と言われており、ビジネスになるものを発見できる確率は非常に低いです。

探鉱段階では、およそ3年~5年程度の時間が必要となります。

③開発

探鉱作業の後、発見された石油・天然ガスが商業的であると判断された場合、次は開発作業を行います。

開発作業とは、地下に眠る石油・天然ガスを地上まで生産し、販売できるインフラを整えることを指します。

具体的には、さらなる井戸(生産井)の掘削、施設の設計、施設の建設が実施されます。

開発段階ではおよそ3年~5年程度の時間が必要となり、この段階に最もお金がかかります。

④生産

石油・天然ガスが生産・販売できるインフラが整った後は、実際にそれらを生産することとなります。

井戸を通じて地下の地層から生産された石油・天然ガスには通常不純物が含まれています。

その不純物が含まれた状態では販売することができませんので、地上の処理施設によって純度を高める必要があります。

施設によって石油・天然ガスを処理した後は、出荷施設に輸送し販売することとなります。

石油開発の中で生産段階が最も長く、10年以上(長いところだと数十年)の間石油・天然ガスの生産が続けられます。

⑤廃山

石油・天然ガスの生産が終了した後は、最後に廃山(はいざん)段階を迎えます。

廃山とは、石油・天然ガス開発のために掘削した井戸や建設した施設を撤去し、石油・天然ガス開発を行う前の状態に戻すことを指します。

「来た時よりも美しく」ということですね。

廃山の仕方が不十分だと、もともと井戸だったところから石油・天然ガスが漏れだし環境問題に発展する場合があるので、注意が必要です。

石油開発ってどこでするの?

石油開発はなかなか人が立ち入らないようなところで行われています。

例えば、砂漠、森林地帯、永久凍土、海上などです。

あまり都市部では行われていません。

人が立ち入らないところでは、まだ探査が行われていないところが多く、石油・天然ガスを発見できる確率が高いからです。

これが石油開発の魅力の一つと考えている方も多いことでしょう。

まとめ

石油開発は非常に時間のかかるビジネスであり、生産に至るまでいくつかのステップを踏む必要があります。

石油・天然ガスを発見できる確率は非常に低いですが、発見できそれが大量に存在することが分かれば、大きなビジネスとなります。

また、普段では訪れないようなところに行くことになるため、魅力的だと考える方も多いのではないでしょうか。

石油開発についてもっと知りたいという方は、以下の本を読んでみてはいかがでしょうか。

丁寧に解説してくれているので、分かりやすくておすすめです。

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