としぶろぐ ~いつもの日常に豊かさを~

東京在住、石油会社に勤めているエンジニアのとしです。海外勤務、英語、育児、資産運用など、日々の生活を豊かにする情報を発信していきます。

【セミナーレポート】THEO監修者の京都大学加藤康之教授による「投資講座-入門編」第2回に参加してきたのでまとめておく!

f:id:toshiki5911:20171207003334j:plain

こんにちは、とし(@toshiki5911)です!

昨日、京都大学東京オフィス@丸の内で開催された加藤康之教授による「投資講座-入門編」第2回に参加してきました!

僕は資産運用に興味があり、2017年4月に投資・資産運用を始めたばかりの初心者であり、ロボアドについてはTHEOウェルスナビを利用しています。

僕の資産運用実績については公開していますので、こちらからどうぞ↓

 

>>関連記事:【2017年11月】資産運用を始めたばかりの投資初心者の僕の最新の資産運用実績を公開しておく!

 

京都大学加藤教授はなんとロボアド大手のTHEOの監修者であり、THEOの設計にも携わっています。

そんなTHEOの設計者に投資理論のお話を聞けるということで、今回の第2回講座に参加してきました。

ちなみに、第1回講座のレポートは以下記事にまとめています。

 

>>関連記事:【セミナーレポート】THEO監修者の京都大学加藤康之教授による「投資講座-入門編」第1回に参加してきたのでまとめておく!

 

今回は、加藤教授の投資講座ー入門編の第2回でお話しされた内容と実際に参加してきた僕の感想をまとめてみました!

 

加藤教授の略歴について

加藤教授の経歴については第1回講座のレポートで書きましたので、ここでは割愛します。

 

 

本投資講座の目的

f:id:toshiki5911:20171207003335j:plain


この講座はTHEO運営会社であるお金のデザイン社のサポートにより、投資教育プログラムの一環で開催されました。

近年は政府が個人の投資喚起に注力しており、それを反映して本講座を開催したとのことでした。

また、四半期に1回開催予定とのことですので、3か月後に第3回が開催されるとのことでした。

また、加藤教授はお金のデザイン社ホームページ上でブログもやっていますので、気になる方はチェックしてみてはいかがでしょうか。

 

f:id:toshiki5911:20170906051553j:plain

 

 第2回投資講座入門編の内容

①第1回の復習

第2回投資講座の最初に、第1回の復習から。

機関投資家の方々も実際にやっている資産運用プロセスの図↓を実際に示しながら、説明してくださいました。

 

f:id:toshiki5911:20171207003336j:plain

 

本日のテーマは、リスク資産のポートフォリオを決めることに関係しています。

ここでリスクとリターンについて。

 

f:id:toshiki5911:20171207003337j:plain

 

世界株式の方がヒストグラムの分布の幅が広く(最大値と最小値の差が大きい)、世界債券の分布の幅が小さいということが分かります。

また、リターンで言えば、平均値は世界株式の方が高く、世界債券の方が小さいです。

つまり、分布の横の広がりをリスクの大きさと定義することができるということです。

 

f:id:toshiki5911:20171207003338j:plain

 

これについて、統計学では、一番起こりそうな期待値を「平均値」、ヒストグラムの分布の幅を表すものを「標準偏差」と言います。

先ほどの世界株式と世界債券の話で言えば、平均値は世界株式の方が高く、標準偏差も世界株式の方が大きい、つまり、ハイリスクハイリターンということですね。

 

f:id:toshiki5911:20171207003339j:plain

 

傾向から外れているものもありますが、おおむね右肩上がりの傾向を示していることが分かります。

つまり、ハイリターンなものはハイリスクであり、ローリターンなものはローリスクであるということです。

もう一つ、資産間の関係性にもリスクがあり、それがものの「相関」です。

下図はトヨタ自動車とホンダ、トヨタ自動車とNTTの月次リターンのグラフを示しています。

 

f:id:toshiki5911:20171207003340j:plain

 

相関係数が1であれば非常に強い相関を示しますし、相関係数が0であれば相関がなく、相関係数が―1であれば全く逆の相関を示すということになります。

この相関を利用したリスクの低減こそが分散投資の意義と言えます。

 

f:id:toshiki5911:20171207003341j:plain

 

相関がマイナスであるものはほとんどありません。

なので、相関が小さい(つまり0に近い)ものであればあるほどリスクを下げる効果があります。

THEOでは、この相関を利用して、2段階によりポートフォリオデザインを行っています。

それが、①リスクによるデザイン、②個人のニーズによるデザイン、です。

THEOのデザインでは、まずはリスクに着目し、グロース、インカム、インフレヘッジ

の各構成要素となるETFを選択し、その後個人のニーズに合わせてそれぞれのウェイトを決める、という流れになっています。

 

f:id:toshiki5911:20171207003342j:plain

 

②「ポートフォリオの構築」について

上述したように、今回のお話は各リスク資産内のポートフォリオをどのように決めるのか、ということについての講義でした。

 

f:id:toshiki5911:20171207003343j:plain

 

まず、ポートフォリオを構築する3つのプロセスを示したのが下の図になります。

まず、一番最初にくるのが個別銘柄であり、それを組み合わせて個別銘柄のポートフォリオ(日本株式、米国株式、米国債券など)を構築します。

その次に、個別銘柄のポートフォリオを組み合わせて、各資産クラスのポートフォリオ(株式、債券、コモディティなど)を構築します。

最後に、各資産クラスのポートフォリオに対する資産配分を決定し、最終ポートフォリオを決定します。

ちなみに、THEOではポートフォリオにETFを利用しているため、個別銘柄のポートフォリオを構築するプロセスは行っておりません。

そして、これはどのロボアドサービスにも共通しています。

 

f:id:toshiki5911:20171207003344j:plain

 

また、THEOではポートフォリオの構築を以下の2つのプロセスによって行っています。

つまり、まずはリスクに着目して、グロース、インカム、インフレヘッジの各構成要素となるETFをリスクが低減されるように選択し、その後個人のニーズに合わせてそれぞれのウェイトを決める、という流れになっています。

この2段階のプロセスを踏んでいる、というのがTHEOの大きな特徴となっています。

 

f:id:toshiki5911:20171207003345j:plain

 

ちなみに、多くのロボアドサービス、特に証券会社が提供しているラップサービスでは、個別ポートフォリオの構築プロセスをスキップして、直接配分決定を行っているようです。

 

f:id:toshiki5911:20171207003346j:plain

 

③パッシブ運用とは個別銘柄ポートフォリオ作成に関する話である

下図にある通り、個別銘柄ポートフォリオを作る方法について、候補としてはパッシブ運用、アクティブ運用、スマートベータの3種類があることになります。

 

f:id:toshiki5911:20171207003347j:plain

 

THEOが取り扱っているETFはパッシブ運用であり、今回の投資講座ではなぜパッシブ運用なのか、なぜパッシブ運用の投資効率が良いのかについて、講義していただきました。

ここで、パッシブ運用とは、ベンチマークインデックスと同じリターンを狙う運用方法です。

 

f:id:toshiki5911:20171207003348j:plain

 

インデックスと同じリターンを狙っていますので、銘柄選びに苦労することが無く、したがってプロのファンドマネージャーの必要性がなくなり、運用コストが低くなるという特徴があります。

 

④なぜパッシブ運用なのかを投資理論で導く

下図にあるとおり、相関の低いものを組み合わせることでリスクの低減効果がある、ということを既に述べました。

 

f:id:toshiki5911:20171207003341j:plain

 

つまり、Aというリスク資産とBというリスク資産の組み合わせというポートフォリオを構築すると、下図に示されたポートフォリオ可能集合域のどこかに来ることになります。

 

f:id:toshiki5911:20171207003349j:plain

 

それでは、この領域内のどのポートフォリオを選択すればいいのでしょうか。

まずは、おなじ期待リターンで考えてみましょう。

同じ期待リターンであれば、リスクが小さいポートフォリオの方が当然良いです。

 

f:id:toshiki5911:20171207003350j:plain

 

また、同じリスクであれば、期待リターンが最も大きい方が良いでしょう。

 

f:id:toshiki5911:20171207003351j:plain

 

つまり、上の2つから、効率的なポートフォリオとは、下図の赤線の上にあるということが示されます。

ちなみに、このことについて示したのがマルコヴィッツ氏による「ポートフォリオ理論」です。

このポートフォリオ理論により、可能集合域全体から赤線上にまで最適なポートフォリオの選択肢を縮小することができましたが、赤線上のどのポートフォリオを選べばよいのかについてはまだ結論が出ていません。

 

f:id:toshiki5911:20171207003352j:plain

 

ここで、安全資産を導入することを考えてみます。

ちなみに、安全資産とは現金(預金)や国債などのリスクフリー資産であり、これにより期待される金利rをリスクフリー金利と言います。

安全資産を示す点rから赤線の曲線に接戦を引くと、下図の青い線を引くことができます。

この青い線で示されるポートフォリオを、先ほどと同様に同じリスクにおけるリターンはどうか、同じリターンにおけるリスクはどうかというように考えてみると、なんと赤線よりも効率的なポートフォリオになっていることが分かります。

つまり、同じリスクにおけるリターンは青線の方が大きいですし、同じリターンにおけるリスクは青線の方が小さいです。

この安全資産の導入により、青線と赤線の接点Mという最適なリスク資産のポートフォリオが唯一決まってしまうことになります。

このことを示したのがジェームズ・トービン氏であり、この理論により1981年にノーベル経済学賞を受賞しています。

 

f:id:toshiki5911:20171207003353j:plain

 

ここで、このリスク資産の最適ポートフォリオMが何かといえば、それはマーケットポートフォリオとなります。

この最適ポートフォリオは誰か特定の個人に対するポートフォリオではなく、誰にとっても最適なポートフォリオであり、全ての投資家が同じ最適なポートフォリオを持つとすれば、それはマーケットポートフォリオだということになります。

この理由としては、仮に誰かがマーケットポートフォリオ以外のポートフォリオを持つことになれば、その他の誰かが持つポートフォリオと異なることになり、誰にとっても同じポートフォリオとなることに矛盾するからです。

 

f:id:toshiki5911:20171207003354j:plain

 

⑤パッシブ運用の実際

理論はこれまでの説明で分かったのですが、それではパッシブ運用の実際はどうなのでしょうか。

これまで説明してきたパッシブ運用(マーケットポートフォリオ)が最適であるということには、実は多くの仮定を用いており、厳密にはパッシブ運用は最適とは言えず、アクティブ運用が勝つ機会はあり得ます。

 

f:id:toshiki5911:20171207003355j:plain

 

しかし、パッシブ運用の効率性はかなり成立していると言え、実際に米国では下図の通りパッシブ運用のファンドへの資金流入が増え続けています。

 

f:id:toshiki5911:20171207003356j:plain

 

下図の通り、日本のアクティブ投資信託とリターンの実績を見てみると、平均では日経225のリターン2.76%に負けています。

また、インデックス投信の方がアクティブ投信よりもコストは大幅に低いです。

 

f:id:toshiki5911:20171207003357j:plain

 

下図の通り、日本においては約65%のアクティブファンドがS&P Japan 500というパッシブファンドに負けていることが示されています。

 

f:id:toshiki5911:20171207003358j:plain

 

また、米国ではどうかというと、日本と同様に約82%のアクティブファンドがS&P 500のパッシブファンドに負けていることが示されています。

 

f:id:toshiki5911:20171207003359j:plain

 

この事実を以て、THEOでは個別ポートフォリオの構築についてはパッシブ運用(ETF)が最適と考えており、ETFを用いて個別銘柄ポートフォリオを構築しています。

 

f:id:toshiki5911:20171207003400j:plain

 

ただし、THEOはスマートベータという新しい投資理論も取り入れており、これによる追加的な超過リターンを狙っていますが、このスマートベータについては次回の投資講座で詳しく述べていただけるということでした。

 

f:id:toshiki5911:20171207003401j:plain

 

⑥(おまけ)企業価値と割引配当モデルについて

おまけとして、加藤教授から企業価値(つまり理論株価)を測るための割引配当モデルについて説明がありました。

割引配当モデルでは、企業価値(理論株価)とは株式投資により将来に渡って得られる配当金の現在価値の合計と考えます。

経済学では、将来に発生するキャッシュフローや利益を、割引率という概念を用いて現在価値に割り引いて考えます(つまり割り引くことで将来における不確実性を反映していると言えます)。

ここで、rを割引率、gを配当金の期待成長率、現在の配当金をDivとすると、企業の現在価値Vは、

V=Div/(1+r) + Div(1+g)/(1+r)2 +・・・

となり、高校数学を用いてこの等比級数を解くと、

V = Div/(r-g)

となります。

つまり、企業価値(理論株価)に影響を与えるのはrとgであるということになります。

ここで、割引率rは、

r=リスクフリー金利+リスクプレミアム

と示されるため、これよりVの式を用いると、株価は、

  • リスクプレミアム(危険の度合い)が上昇すれば、株価が下落する
  • 期待成長率gが高まれば、株価が上昇する

ということが分かります。

ちなみに、2017年12月6日の日経平均は前日終値より約400円下がってしまいました。これは「トランプ大統領がエルサレムをイスラエルの首都と認定する」というニュースにより世界の紛争リスクが高まってリスクプレミアムが上昇し、日経平均が下落したということができるかと思います。

また、期待成長率が高かったため、少し下がったとも説明できるかと思います。

 

⑦(おまけ)ピケティの理論について

上述の割引率rを資本収益率と言い換えることができ、gを経済成長率と言い換えることができます。

すると、株価Vが0より大きい正の数字と仮定するならば、

r>g(資本収益率>経済成長率)

という式が導かれます。

これは、フランスの経済学者であるピケティが、ベストセラーとなった著作「21世紀の資本」のなかで述べていることです。

 

 

ここで、rが表しているのは投資家が受けるメリットであり、gが示しているのは投資家を含めたの一般人が受けるメリットです。

つまり、ピケティの理論から、資本家(投資家)は経済成長率以上の高いリターンを得られるということになります。

資本家はリスクを取っているので当たり前と言えば当たり前の結論なのですが、つまり、経済成長以上のリターンを望むのであれば投資しなさい、というメッセージであると言えます。

この講座を受けてピケティの21世紀の資本論を読んでみようかなと考えましたが、実際の本は難解そうだなと感じたので、その代わりに分かりやすそうな以下の本をポチリました。

 

 

こちらの方が最初に読む本としてはおすすめです。

 

質疑応答

①安全資産とリスク資産の最適配分はどのような配分か?

⇒これについてはいろいろな理論があるが、その中でもライフサイクル理論というものがある。これは人的資産(安全資産)と金融資産(リスク資産)のライフサイクルにおけるバランスについての理論であり、時間が経つにつれて安全資産である人的資産は減っていくことになる(年齢とともに将来会社からえっれる給料の総額が減っていく)。よって、年を取るにつれて安全資産の割合を増やすのが重要である。

 

②マーケットポートフォリオとは何か?

⇒理論としては全ての資産を組み入れたものと定義されているが、現実的には無理であり、できるだけ多くの資産を組み入れているポートフォリオということになる。ちなみに、年金の運用者はS&P 500や日経225といった母集団の少ないポートフォリオで運用はせず、より多くの銘柄を取り入れた(分散された)Russel 3000やFT All Shareの指標で運用している。

 

③日経平均(日経225)とはどのような指標なのか?

⇒日経平均(日経225)とは、日経社により選ばれた企業の株価の単純平均により構成されている指標である。一方、TOPIXは東証1部上場企業の全ての企業の株価が時価総額平均で組み入れられた指標である。より多くの銘柄が正しい形で組み入れられているという観点からはTOPIXの方がマーケットポートフォリオと呼ぶにふさわしい。

 

THEOの運用を見てみると、グロース、インカム、インフレヘッジの各ポートフォリオの中身が定期的に変化している。これはなぜか?

⇒時間が経つと各ETFのリスク、リターン、相関や流動性などのパラメータが変化する。このパラメータのインプットを人間が更新しており、ロボット(AI)がこのインプットを用いて最適なポートフォリオの構築を行っている。したがって、ポートフォリオの中身が定期的に変化することになる。

 

最後に

今回の投資講座に参加して、最適なポートフォリオとは何かという、ポートフォリオの選び方の一端が理解できたと思います。

ポートフォリオ理論などの投資理論を用いて論理的に説明されたことで、これまでなんとなく理解していたものが納得感をもって理解することができました。

また、実際に僕が利用しているTHEOの運用理論についても少しですが理解することができ、THEOに対する安心感が高まったと感じています。

また、この講座に参加して、ポートフォリオ理論的に理解できたことはとても大きいと思っています。

この、一般の方に投資に対する教育を行い安心感を与えることこそがこの投資講座の目的であり、それが日本人の投資の活性化につながっていくのだなと改めて感じています。

加藤教授による投資講座は四半期に1回開催されますので、今回参加できなかった方は次回の第3回にぜひ参加してみてください。

国からの後押しもあり、資産形成のための投資は今後必ず必要となってくるものです。

資産運用に興味がなかったけどこの記事を読んで興味を持たれた方、資産運用に興味があったけどやってみる勇気がなかった方は、是非ロボアドのTHEOウェルスナビで気軽におまかせ資産運用を始めてみてください。

始めないと何も結果は生まれてきませんので、まずは少額からでも始めることが大切だと思っています。

ロボアドに興味を持たれた方は、以下の記事で各ロボアドサービスの比較を行っていますので、参考にしてください。

 

>>関連記事: 手間いらずの資産運用!投資一任運用型のロボアドバイザーサービスを比較・まとめてみた!

 

ロボアド以外にも、ソーシャルレンディングで資産運用しています。

ロボアド以外の資産運用に興味がある方は、以下記事を参照してください。

 

>>関連記事:【実績公開】ソーシャルレンディングを始めて半年経ったので、始め方と投資のポイントを初心者にも分かりやすくまとめておく!

 

この記事が資産運用を始めたいと思っている方の参考になれば幸いです。

 

第1回講座のレポートはコチラ↓

>>関連記事:【セミナーレポート】THEO監修者の京都大学加藤康之教授による「投資講座-入門編」第1回に参加してきたのでまとめておく!