としぶろぐ ~いつもの日常に豊かさを~

株式投資、積立投資などの資産運用、お金の教養、育児など、日々の生活を豊かにする情報を発信していきます。

【セミナーレポート】THEO監修者の京都大学加藤康之教授による投資講座-入門編第3回「為替リスクについて学ぶ」に参加してきたのでまとめておく!

f:id:toshiki5911:20180316232612j:plain

こんにちは、とし(@toshiki5911)です!

昨日、京都大学東京オフィス@丸の内で開催された加藤康之教授による「投資講座-入門編」第3回に参加してきました!

僕は資産運用に興味があり、2017年4月に投資・資産運用を始めたばかりの初心者であり、ロボアドについてはウェルスナビを利用しています。

京都大学加藤教授はなんとロボアド大手のTHEOの監修者であり、THEO の設計にも携わっています。

そんなTHEOの設計者に投資理論のお話を聞けるということで、今回の第3回講座に参加してきました。

ちなみに、第1回および第2回講座のレポートは以下記事にまとめています。

 

>>>関連記事:【セミナーレポート】THEO監修者の京都大学加藤康之教授による投資講座-入門編第1回「投資理論を資産運用に役立てる」に参加してきたのでまとめておく!

 

>>>関連記事:【セミナーレポート】THEO監修者の京都大学加藤康之教授による投資講座-入門編第2回「なぜパッシブ運用なのか?」に参加してきたのでまとめておく!

 

今回は、加藤教授の投資講座ー入門編の第3回でお話しされた内容と実際に参加してきた僕の感想をまとめてみました!

 

 

本投資講座の目的

f:id:toshiki5911:20171207003335j:plain


この講座はTHEO運営会社であるお金のデザイン社のサポートにより、投資教育プログラムの一環で開催されました。

近年は政府が個人の投資喚起に注力しており、それを反映して本講座を開催したとのことでした。

また、四半期に1回開催予定とのことですので、3か月後に第4回が開催されるとのことでした。

また、加藤教授はお金のデザイン社ホームページ上でブログもやっていますので、気になる方はチェックしてみてはいかがでしょうか。

 

f:id:toshiki5911:20170906051553j:plain

 

投資講座-入門編第3回の内容

①想像以上に大きい為替リスク

f:id:toshiki5911:20180316232613j:plain

 

日本円はドル、ユーロに次ぐ世界3位の通貨です。

つまり日本円は通貨の中では大きなプレーヤーです。

また、ドル、ユーロ、円、ポンドの4通貨で世界の取引量のほとんどを占めています。

 

f:id:toshiki5911:20180316232614j:plain

 

こういった通貨の状況の中で、日本株式の為替リスクが近年高まってきています。

下図を見ると、2006年くらいまでは日本株式は円/ドルレートとの相関が低かったものの、それ以降は外国株式と同じ程度の非常に高い相関を示すようになりました。

 

f:id:toshiki5911:20180316232615j:plain

 

これは、一つの理由として、日本企業の海外進出が進行し、海外売上高比率が高まったことが挙げられます。

 

f:id:toshiki5911:20180316232616j:plain

 

つまり、これまで日本株式は為替リスクとは無縁だと思われていたものが為替リスクにさらされることになり、日本人投資家のポートフォリオに組み込まれている主要資産の多くが為替リスクに影響を受けていることになります。

 

f:id:toshiki5911:20180316232617j:plain

 

②為替レート決定の理論

f:id:toshiki5911:20180316232618j:plain

 

為替レート決定の理論としてはいくつかありますが、もっともシンプルで分かりやすいのが、「購買力平価(こうばいりょくへいか)」です。

 

f:id:toshiki5911:20180316232619j:plain

 

その中でも絶対購買力平価というものがあり、これは同一通貨に換算した物価は内外で同じように為替レートは決まるという理論です。

ここで絶対購買力平価の具体例がビッグマックインデックスです。

 

f:id:toshiki5911:20180316232620j:plain

 

これは有名なECONOMIST社により算定されています。

ビッグマックの中身は世界共通という前提のもと、例えば日本ではビッグマックが370円、米国では5.28ドルの場合、これらが等しい価値になる為替レートはいくらかということを考えます。

この時は70.07円/ドルとなります。

このレートが成立しないと、裁定取引(リスクを取らずに利益が出ること)が成立してしまうことになります。

また、現在のレートは105円/ドル~106円/ドルであることを考えると、今後ますます円高が進行してもおかしくないということが示唆されていることになります。

ちなみに、ECONOMIST社により算定されている各国通貨におけるビッグマックインデックスの比較が下図になります。

これを見ると、米ドルに比べて各国通貨が高い傾向にあることが分かります。

 

f:id:toshiki5911:20180316232621j:plain

 

ただし、購買力平価で全てが表現できるほど、簡単ではありません。

購買力が意味することは、インフレの国は通貨が弱くなり、デフレの国は通貨が強くなります。

また、実際の商品はビッグマックだけではなく、多種多様な商品を含むバスケットで考えてやる必要があります。

さらには、実際の為替取引の大半は実態の伴わない投機であることもあげられます。

 

f:id:toshiki5911:20180316232622j:plain

 

③為替リスク管理の理論

f:id:toshiki5911:20180316232623j:plain

 

為替リスク管理の理論に関して、3つの論文が発表されています。

それが下図で示された論文です。

1つ目が、ハーバード大学のPerold氏が発表した「為替の期待リターンはゼロでリスクのみだからヘッジすべき」という理論。

2つ目が、ハーバード大学のFroot氏が発表した「ヘッジは短期的には意味があっても長期的には意味がないため、ヘッジの必要性はない」という理論。

3つ目が、Gardner氏が行動経済学に基づいて発表した、「人間は後悔するものなので50%ヘッジすべき」という理論。

 

f:id:toshiki5911:20180316232624j:plain

 

では、実際ヘッジをすることでリスクは下がるのかというと、下の図にあるとおりヘッジによるリスク低減効果が認められています。

 

f:id:toshiki5911:20180316232625j:plain

 

ただし、投資期間によっては為替ヘッジによる効果が変わってきます。

債券については、為替リスク>変動リスクであるため、為替ヘッジをした方が短期では多きなリスク低減が見られていますが、長期では為替ヘッジの効果はあまり見られません。

また、株式については、為替リスク<変動リスクであるため、為替ヘッジを下としてもリスク低減効果はあまり見られません。

また、長期投資においては、両資産ともにヘッジあり・なしでリスクは変わらないという結果になっています。

 

f:id:toshiki5911:20180316232626j:plain

 

④為替リスク管理の考え方

f:id:toshiki5911:20180316232627j:plain

 

為替リスクの軽減のためには、

  1. 外貨資産を為替ヘッジする
  2. 投資対象資産の拡大→オルタナティブ資産
  3. 既存資産の組み直し→スマートベータ
  4. 長期投資

が有効です。

 

f:id:toshiki5911:20180316232628j:plain

 

下図の通り、既存資産間の相関係数は高くなっており、既存資産を組み合わせるだけではリスク低減が困難となってきています。

 

f:id:toshiki5911:20180316232629j:plain

 

そこで、為替ヘッジをすることで、既存資産間の相関係数を下げ、リスクを軽減することが可能となります。

 

f:id:toshiki5911:20180316232630j:plain

 

ただし、ここで注意しておきたいのは、ヘッジにはコストがかかるということです。

つまり、ドル・円で言えば、(ドル短期金利―円短期金利)=ヘッジコストが発生するということです。

 

f:id:toshiki5911:20180316232631j:plain

 

現在ではドル金利は上昇傾向、円金利は低いままということで金利差があり、ヘッジコストが高くなっています。

 

f:id:toshiki5911:20180316232632j:plain

 

ここで、どうして金利差がヘッジコストになるのかの説明は時間の都合上省略されましたが、以下のサイトが分かりやすく説明していましたので、リンクを載せておきます。

 

>>>関連記事:為替ヘッジにかかる為替ヘッジコスト 金利差だけでは決まらないコストの仕組み(外部リンク)

 

また、既存資産以外のオルタナティブ資産をポートフォリオに組み入れることで、相関係数を下げて、リスクの軽減につながります。

 

f:id:toshiki5911:20180316232633j:plain

 

また、長期投資をすることでも、長い期間で見るとボラティリティは変わらず、リスク低減効果があります。

 

f:id:toshiki5911:20180316232634j:plain

 

最後に以下の通りにまとめがあり、講義が終了しました。

 

f:id:toshiki5911:20180316232635j:plain

 

質疑応答

①中国の通貨は取引に含まれないのか?

⇒通貨を買うということはその国の中央銀行を信用する、つまりその国の政府を信用するということである。現時点では中国に対する信用度が低く、取引はあまりないということ。

 

②戦争などの有事が起こった際にはどうすればよいのか?

⇒有事については、完全に影響を避けようと思えば有事が起こる前にアクションが必要となる。なので相場観がある方は、起こる前にアクションを起こす。ちなみに、THEOの場合には、長期投資を前提としているため、有事でも放っておき、数年たてば元に戻っているだろうとの考えがある。加藤教授は湾岸戦争の時ロンドンでファンドマネージャーをやっており、米国が攻撃した時に米国株が下がると予想し売却したが、その翌日に暴騰した経験がある。プロでも相場は分からないので、長期投資をおすすめする。

 

③有事の時になぜ円高となるのか?

⇒理由は様々あると考えられるが、そのうちの1つとして、有事の際には日本人は海外資産を売却して日本円を買い手元に置くという行動を起こすことが多く、このため有事の際には円が買われ円高になる。

 

④為替の長期的な指標はあるのか?

⇒購買力平価であり、理論として存在するのはこれのみ。

 

⑤昔からNYダウが伸びて日経平均が横ばいだった理由は何か?

⇒大きな理由として、企業の稼ぐ力、つまりROEが米国企業と日本企業とで違っていた。およそ米国企業のROEは15%程度だが、日本企業は2~3%であった。ただし、アベノミクスのコーポレートガバナンスの効果により日本企業のROEも10%程度まで伸びてきている。

 

最後に

今回の投資講座に参加して、最近投資家を悩ませている為替リスクについて学ぶことができました。

これまであまり為替については意識してこず、円高ドル安、円安ドル高の相対的な考え方もあまりなじみのないものでしたが、今回の講義で基礎的な理論を理解することができたと考えています。

この講座で学んだことは決してロボアド投資だけでなく、個別株投資にも生きてくると思いますので、為替について理解できたことはとても大きいと思っています。

この加藤教授による投資講座では、投資についての理論をわかりやすく学ぶことができますが、理論を学ぶ機会なんてめったにないと思います。

この投資講座は四半期に1回開催されますので、今回参加できなかった方は次回の第5回にぜひ参加してみてください。

また、資産運用に興味がなかったけどこの記事を読んで興味を持たれた方、資産運用に興味があったけどやってみる勇気がなかった方は、是非ロボアドのTHEO ウェルスナビで気軽におまかせ資産運用を始めることを考えてみてください。

始めないと何も結果は生まれてきませんので、まずは少額からでも始めることが大切だと思っています。

ロボアドに興味を持たれた方は、以下の記事で各ロボアドサービスの比較を行っていますので、参考にしてください。

 

>>関連記事: 手間いらずの資産運用!投資一任運用型のロボアドバイザーサービスを比較・まとめてみた!

 

ロボアド以外にも、ソーシャルレンディングで資産運用しています。

ロボアド以外の資産運用に興味がある方は、以下記事を参照してください。

 

>>関連記事:ソーシャルレンディングとは何か、初心者にも分かりやすいようにイチから解説・まとめてみました!

 

>>関連記事:【実績公開】ソーシャルレンディングを始めて半年経ったので、始め方と投資のポイントを初心者にも分かりやすくまとめておく!

 

この記事が資産運用を始めたいと思っている方の参考になれば幸いです。

 

前回までのレポートはコチラ↓

>>>関連記事:【セミナーレポート】THEO監修者の京都大学加藤康之教授による投資講座-入門編第1回「投資理論を資産運用に役立てる」に参加してきたのでまとめておく!

 

>>>関連記事:【セミナーレポート】THEO監修者の京都大学加藤康之教授による投資講座-入門編第2回「なぜパッシブ運用なのか?」に参加してきたのでまとめておく!

 

>>>関連記事:【セミナーレポート】THEO監修者の京都大学加藤康之教授による投資講座-入門編第4回「スマートベータとは何か?」に参加してきたのでまとめておく!